2012年3月20日火曜日

夕暮れ

休みの日の夕暮れは
いつもの夕暮れよりも
なんだか淋しい

日曜の夜のサザエさんを
見終わったような・・

2012年3月11日日曜日

はしご映画

「しあわせのパン」

北海道、洞爺近くの月浦にある
泊ることもできるカフェ マーニ
パンを作る夫 水縞くん と
そのパンに合う料理をつくる妻 りえさん
カフェにくる3組の客達と
夫婦とパンと料理のお話

月浦の広大で綺麗な景色
素朴なパンと
カボチャのポタージュ等のおいしそうな料理
時間がゆったり流れている感じで
水縞くんとりえさんの夫婦の雰囲気も良くて

一つのパンを半分に手でちぎって
相手に渡してあげるシーンが
よくでてくるのだが、
何かその行為がしあわせを感じさせた

ほっとされる映画で
見終わった後にパンが食べたくなった

「エンディングノート」

監督の父親のガン宣告を受けた時から死を迎えるまでの
ドキュメンタリー

サラリーマン一筋、定年退職を迎えた砂田さん
これからゆっくり夫婦で
好きなことをしていこうとしていた矢先のガン宣告
「段取り命」の砂田さん、
手の施し様のないステージのガンだと知り、
まずした事は、死を迎える為の
「エンディングノート
(遺言書よりはカジュアルで、家族に対しての覚書書)」作り
葬式場の下見、知らせてほしい人のリスト、
孫と思いっきり遊んだり、最後の家族旅行したり、
おだやかに死を迎えたい気持ちで教会の洗礼を受けたり等
医者も驚くほど、死を迎える為に
いろいろと行動していく砂田さんとそれを見守る家族の時間を
淡々と伝える
死の間際に初めて妻に「愛してる」と伝えた砂田さん
最後までユーモアを忘れず、周りを笑顔にさせていた砂田さん

冒頭に わたしは上手に死ねるだろうか・・
との自問があったのだが

わたしは上手に死ねるのだろうか・・・

最後になった入院時、
息子にパソコンの中にあるエンディングノートの事を話し、
最後の段取りを頼む時に
息子がパソコンを開くことができないと伝えたら、
「万が一の為にプリントアウトしている」と答えた砂田さん
さすがの段取り力です・・・

お腹いっぱいの はしご映画だった・・・・

少しはみ出て殴られた

3月4日、劇団MONO公演
架空の国マナヒナにある刑務所内
軽犯罪者の囚人と看守の、のんびりとした日々に
国がマナヒナと東マナヒナの2つに分断され、
国境が引かれることが起こる
ちょうど刑務所内の真ん中に
その国境線が通っている事で
マナヒナ人、東マナヒナ人の囚人と看守、
マナヒナ人、東マナヒナ人に分かれて
その線を越えて外国ごっこをする遊びをしたりして
最初は楽しんでいたのだが、
徐々にその遊びもエスカレートしていき
国境にロープを引き、
マナヒナ人、東マナヒナ人の「プライド」という名の
陣地取り、主導権争い・・・
仕舞いには看守の武器まででてきて・・・

実際にも戦争等で国が分断されることがあるが
日常にも何かしらの見えないグループ(国境線)というものは、
そこかしこあり・・
 
台詞にもあったが、
その国境線が引かれた時点で
徐々にその人の心の中にも
見えない国境を作ってしまう

笑いながらも、国境ってなんだろ・・・
と考えさせられた舞台だった

2012年3月6日火曜日

2月観劇記

2月4日
「モンティ・パイソンのスパマロット」
久々のミュージカル
王の証となる聖杯を探しにいくアーサー王と家来5人の冒険物語
ブロードウェイで上演されたミュージカルの日本版
コメディアンのモンティ・パイソンの原作なので、
小ネタ沢山、バカバカしい展開
作り手が意図とする、
「終わった後に何も残らない」というのには成功していた

2月28日
「90ミニッツ」
一度は生で見てみたかった三谷幸喜作品
実際にあった事件をモチーフに
交通事故にあった男子に90分の間に輸血をしないと
死んでしまうという状況で
手術の同意書にサインさせたい形成外科の副部長と
生まれた土地の思想で輸血を禁忌し、
手術の同意書のサインを拒み
輸血なしの手術を依頼する父親との90分の攻防戦
片や
輸血なしの手術はありえず、
信じている思想の為に輸血を拒み、
それで子供を死なせるのは親のエゴだと主張する医師と
片や
医者ということで目の前の患者を助けなくてはいけないとするのは
医者のエゴではないかと反論する父親
揚げ足とりやお互いの主張、屁理屈
その間にも時間は過ぎていき、
男子の状態も悪化していき・・・

舞台の中心に砂時計を模した砂が
天井から上演中ずーっと落ちて続けるのも
だんだんと時間が過ぎていき、
子供の命も少なくなってきている状況を
象徴的に感じる事ができた

何度「息子にどうしたいのか聞いてみろ」と
父親に向かって言いたかったか・・・
それだけ舞台に引き込まれたのだろう・・・
そんな苛立ちを感じながらも、終わった時には
本でいうと読後感、
舞台だと観後感?(造語)
を感じた
笑いのある2人芝居を想像していたが
予想外のどんよりした物語だった
これも悪くないな